記事監修
医師
筑波大学医学群医学類卒業。国立病院機構機構東京医療センター泌尿器科に入局、埼玉医科大学国際医療センター泌尿器科助教を経て、現在、東京医療センター臨床研究センター研究員。ハーバード大学 ICRT Program 修了。
テストステロンは通常男性ホルモンと表現されますが、分泌量が異なるだけで女性でも生成されています。女性では副腎と卵巣からごく少量のテストステロンが分泌されますが、男性では副腎よりも精巣から女性よりも多くのテストステロンが分泌され、それにより思春期頃から筋量の増加、体毛の増加、変声期の訪れなどが起こります。テストステロンは人生を通じて肥満や2型糖尿病、あるいは心血管系疾患などのリスクを減らすのに重要なホルモンであると報告されています。
【男性ホルモン】テストステロンは運動で増やせる?
運動を行うことは、テストステロンを高く保つカギになる
このテストステロンを、運動をすることで増やすことはできるのでしょうか。これについては多くの科学者が研究を行っており、すでに非常に多くの知見が得られています。まず、運動を行う男性と全く行わない男性では前者で有意にテストステロン値が高かったと報告されています。
同様に、肥満男性において日常的に運動をすることで体重減少だけでなくテストステロン値が有意に増加したと報告されています。
また、直接テストステロンに関係していませんが、テストステロンが5αレダクターゼという酵素と結合することで生成される男性型脱毛症の原因になるジヒドロテストステロンは日常的な運動を取り入れることで低下させることができると示されています。ジヒドロテストステロンについて詳しくはこちら
【男性ホルモン】テストステロンが増える運動はどんなもの?
このように運動をすることでテストステロン値が増加することはほぼ周知の事実となっていますが、そのなかでも特にテストステロン値を増加させることができる運動について研究が進んでいます。
スクワットが最も効果的
最も効果的だと言われているのがレジスタンストレーニングといわれる筋肉に繰り返し抵抗をかけるスクワットや腕立て伏せ、ダンベル運動です。たとえば、スクワットを3-4週間継続して行うことでテストステロンレベルがその後も高いまま推移したと報告されています。
ただし、この効果には男女で差があり、男性では効果が高いものの女性では相対的にテストステロン値の上昇は低くその効果も短期間で終わると示唆されています。
高強度インターバルトレーニング(HITT)
また、男性においてはレジスタンストレーニング以外に高強度インターバルトレーニング (high intensity interval training, HITT) と呼ばれる高強度のトレーニングを行ったのちごく短時間の休息あるいは低・中等度の運動を行い再度高強度のトレーニングを繰り返すというトレーニング法を行うことでテストステロン値が上昇することが知られています。たとえば、90秒のトレッドミル(ランニング)の後90秒の休息を繰り返す方法が単純に45分間走るよりもテストステロン値を上昇させる効果があったという報告など、様々な方法が考案されています。
テストステロンを医療で増やすことも可能です
テストステロン補充療法は、男性ホルモンを増やす根拠のある医療
このように、運動、そのなかでもレジスタンストレーニングと HIIT が効果的にテストステロン値を上げることがわかっています。しかし、テストステロン値は年齢と共に低下することが知られているものです。過去には男性の更年期障害と言われていましたが、昨今では30歳をピークに徐々に低下することがわかってきています。比較的高齢で起こると思われていた LOH 症候群 (late onset hypogonadism) が若年で起こりやる気が出なかったり、抑うつをきたしたり、筋肉がつきにくくなることが知られています。
当院では、若い方でもテストステロン値が低い場合は上記の症状に対して自費診療としてテストステロンを補充したり、より効率的にたくましい筋肉をつけるために蛋白同化ステロイド(アナボリックステロイド)を併用しながら治療を行う筋肉増強相談を行っております。上記のような症状でお悩みの方はお気軽に当院にご相談ください。
予約・WEB 問診回答
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当院は完全 WEB 予約制となっています。 面倒な会員登録はなく、LINE と連携、友達登録することでたった1分で予約が完了します。
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来院 / 受診
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事後決済
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更新日:2022-04-26 | 公開日:2022-04-26 6テストステロンを増やすには筋トレが最適?男性ホルモンを増長させる方法
「テストステロンを増やすには筋トレがいいって本当?」
「結果を出すにはどうしたらよい?」
筋トレにテストステロンを増やす効果はあるのか、お医者さんに聞いてみました。
おすすめの筋トレメニューや、食事の方法なども解説します。
監修者
経歴
福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年
福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業
テストステロンを増やすには「筋トレがいい」って本当?
本当です。筋トレにはテストステロンを増やす効果があります。
さらに、筋トレによって「テストステロンを作用させる物質」も増えるため、筋トレは健康的な体づくり・精神面の安定に役立ちます。
「結果が出したい」方へ。筋トレ方法のアドバイス
腹筋や太ももの筋肉などの“大きな筋肉”を鍛えると、効率よくテストステロンを増加できるでしょう。
筋トレは1日30分、週2回程度行うのがおすすめです
テストステロンをアップ!筋トレおすすめメニュー
「初心者向け」筋トレメニュー:プランク
- 四つ這いになり、床に両肘をつく。その後、両膝を伸ばし、頭からかかとまで一直線にする。
- 1のポーズのまま30秒キープ(呼吸は自然に続けてください)
1~2を1セットとし、1回につき2~3セット行います。
「いーち、にー、さーん…」と口に出してカウントをしながら行うのも効果的です。
30秒のキープがつらければ、10秒から初めても構いませんし、慣れるまで両ひざを床につけて行ってもよいです。
「中級者向け」筋トレメニュー:スクワット
- 脚を腰幅から肩幅に開いて立つ。つま先は膝と同じ向きにする。
- 手を胸の前で軽く組む。
- 太ももと床が並行になるくらいまで、お尻を下げる。
- お尻の力を抜かないようにしながら、ゆっくりと元の位置に戻す。
3~4を10回、3セット行います。
お尻や太ももなどの大きな筋肉をしっかりと使って行いましょう。
「上級者向け」筋トレメニュー:ダンベルデッドリフト
ダンベルを使って負荷をプラスします。
ジムに定期的通っているなど「筋トレ上級者」におすすめのメニューです。
- 床に肩幅の位置にダンベルを2つ置く
- 脚を肩幅程度に広げて、ダンベルの後ろに立つ
- 背筋は伸ばしたまま、腰を落としていく
- 腕は伸ばした状態で、左右それぞれの手にダンベルを持つ
- 胸を張って、背中から引き上げる意識でダンベルを持ち上げる
- まっすぐな姿勢になるまで持ち上げて静止する
- ゆっくりとダンベルをおろしていく
5〜7までを15~20回、2~3セット行います。
腕の力ではなく、背中の筋肉を使って持ち上げるのがポイントです。
筋トレの効果を高めるには?
筋トレによるテストステロンの分泌効果を高めるためには、
- タンパク質を積極的に食べる
- 7時間以上の睡眠時間を確保する
- 有酸素運動を行う
などを実践するとよいでしょう。
その① 食事ではタンパク質をしっかり摂ろう
タンパク質は筋肉の材料となるため、しっかりとりましょう。
なお、食事は1日3回、主食・主菜・副菜の揃ったメニューを心がけてください。
成人男性の1日の推奨量は65gです。
タンパク質の多い食材 | タンパク質含有量 |
鮭 | 22.3g |
牛モモ肉 | 21.2g |
たまご(Mサイズ2個分) | 12.2g |
木綿豆腐 | 7.0g |
絹豆腐 | 5.3g |
ひきわり納豆 | 16.6g |
糸引き納豆 | 16.5g |
※可食部100g当たりの値を表記しております。
※コレステロールが高めの人は、卵は控えましょう。
その② 7時間以上の睡眠時間を確保しよう
男性ホルモンは睡眠中につくられるため、7~8時間を目安に睡眠をしっかりとるとよいでしょう。
また、睡眠をとることで筋肉の回復につながり、筋トレもしっかり行えます。
その③ 生活の中に運動を取り入れよう
移動はなるべく徒歩にする、 エスカレーターでなく階段を使うなどして、有酸素運動を日常に取り入れるとよいでしょう。
肥満傾向の方は有酸素運動で脂肪燃焼し、肥満を改善しましょう。
肥満はテストステロンの分泌量を減少させるといわれています。
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